胃切除後症候群 - 消化されない食べ物で小腸が異常をきたす状態

胃を切除したことで起こる症状

胃を切除したことで起こる症状

胃切除後症候群は胃の切除後に食事に障害が起きる病気で、胃の手術を受けた人が食事を始めてから数時間のうちに発症します。

原因は手術によって胃を取り除いたため、食べ物を貯める機能が欠如することです。完全な胃で消化されなかった食べ物や濃い糖分が、急速に小腸に行くために、小腸の運動や血液循環に異常をきたしやすくなります。

中には何の症状も出ず、手術前と同じように食べられる人もいますが、基本的にはめまい、動悸、全身倦怠感、失神発作、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの症状が起こりやすいです。

また、胃切除後症候群はダンピング症候群、小胃症状、食事性障害、逆流性食道炎、吻合部潰瘍などの総称でもあります。

胃切除後症候群の症状が続くと、食事に抵抗があるために食べる量が減り、体重減少や栄養不足による貧血や低血圧が見られることが多いです。

胃切除後症候群は食事療法が基本

食事は胃が回復してきたらジュースや流動食は避けて、高タンパク質、高カロリー、高栄養素の食事を摂取します。

胃を切除した直後は食事制限が続きますが、回復後は無理をせずにバランスのよい食事を心がければ、積極的に何を食べても大丈夫です。

ただ、特定の食品を食べると気持ちが悪くなることがあります。例えば、カルシウムが不足しがちなために牛乳が摂りたいのですが、下痢をすることも多いです。

このときは「必ず温めて飲む、料理に牛乳を使用する、ヨーグルトやチーズで代用する」といった工夫をします。

他にも肉を食べると調子が悪くなる人もいますが、その場合は一旦は肉を我慢して、自然と回復するのを待ちましょう。肉のタンパク質は魚、卵、大豆製品でも代用できます。

また、食後は安静して、食べ物をゆっくり移行させます。胃切除後症候群が重症の場合は再手術を検討することもあります。

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公開日公開日 2006.08.22
更新日更新日 2015.05.20

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ピロリ菌事典編集部
ピロリ菌事典編集部
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ピロリ菌を除菌した体験談を中心に、胃との関連性を徹底解説。ヨーグルトによる治療や胃疾患などを紹介しています。

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