上下水道の普及率が低く、衛生状態の悪い地域ではピロリ菌に感染する確率が高いことが判明しています。水道管の内部のヌルヌルに菌が繁殖しているケースがあるとのことです。
ピロリ菌は「生物の胃の中からしか見つかっていない」とされていますが、こういった細菌が繁殖しやすい環境にも確実に存在します。衛生状態が悪い地域では、糞便からも感染が報告されているくらいです。
例えば、ペルーの水道設備の有無による子供の感染率を調べた結果では、上下水道が完備している地域と比較して、完備していない地域の子供に感染する危険性は約3倍だったというデータもあります。
一方、日本の水道環境は安全ですが、50歳以上の人は子供の頃に感染している可能性があり、その確率は50~70%以上とも言われています。
食べ物や飲み物からも感染しやすいと考えられていて、基本的に口から侵入する経口感染がピロリ菌の侵入経路とされています。
ピロリ菌が口から感染するのであれば、キスでもうつると憶測されています。
結論から述べると、通常の日常生活で夫婦間や恋人間でのキスによるピロリ菌の感染はないです。これはキスの習慣のある欧米でのピロリ菌感染率が低く、日本での感染率が高いことが証明しています。
また、ピロリ菌は幼児期に感染し、成人になってから感染することはほとんどないと考えられています。
成人男性が大量のピロリ菌を口から摂取しても、急性胃炎を発症するのみで、胃に定着が持続することがほとんどなかったためです。
さらに幼児に対してのキスでピロリ菌がうつる可能性も低いです。箸で鍋を共有する行為も同様に問題ないと考えられます。
ただ、噛み砕いたものを子供に口移しで与えるといった行為は、ピロリ菌を感染させる可能性があります。
免疫力の完成している成人では感染を心配しなくて良いのですが、免疫力が不完全な乳幼児ではちょっとしたことでも感染の可能性は捨てきれないのが現状です。
アメリカの調査では両親がピロリ菌に感染していない場合、子供への感染率は約3%に留まりますが、両親がピロリ菌に感染している場合、子供への感染率は40%に達しています。
これはキスではなく、同じ家庭内の上水道を使用しているためだと考えられます。
日本での子供のピロリ菌感染率は発展途上国に比べ低い感染率ですが、1~5歳で10%前後、10歳で15~20%前後です。
また、子供の胃潰瘍ではピロリ菌の陽性率は約50%になります。
子供が成人に比べて胃潰瘍が発症しにくいのは、成人の胃潰瘍の発症には成人と子供の胃粘膜萎縮の違いがあるためとされています。
また、ピロリ菌を運んでいるのはゴキブリの可能性もあると報告されていますので、特に子供がいる家庭では台所の清潔とゴキブリの駆除が大切です。
結果、人間のキスなどのコミュニケーションでは、ピロリ菌は感染する可能性は限りなくゼロに近く、衛生な生活環境を保つことが大切です。
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