WHOの国際がん研究機関は、「ピロリ菌が胃がんを誘発すると物質である」と発表しました。日本人の感染率は極めて高く、特に40歳以上では70%以上が感染しています。
例えば、胃潰瘍になると病院では、プロトンポンプ阻害剤と抗菌剤が併用されます。
ただ、下痢や軟便を含む副作用が起こり、除菌率も100%ではありません。
そのため、食品と薬を同時に摂取して、除菌する方法が注目を集めています。普段の食事だけで菌の活動を弱めたり、増殖を止められたら、薬も効きやすくなるからです。
以前にココア、フコイダン、ブロッコリー、蜂蜜、梅干などの食品も紹介してきましたが、今回は日本の伝統的なスパイスであるわさびに、特別にピロリ菌を抑制する働きが期待されています。
元々、わさびには血液を酸化させて、老化を促進させる活性酸素を抑えこむ働きがあります。紫外線やストレスなどで発生する活性酸素は、ビタミンCで減らすこともできますが、わさびは発生自体も抑制できます。
さらにわさびの血流を改善する作用が強いです。血小板が集まって固まるのを抑制して、血栓を防ぐ「わさびスルフィニル」と呼ばれる成分が含まれていることもわかってきました。
わさびは食品の衛生状態を保つ役割もあります。刺身や寿司にわさびを添えるのは、大腸菌や食中毒菌の増殖を防ぐためです。胃アニサキス症でも紹介している「アニサキス」などの寄生虫に対する殺虫作用も確認済みです。
この良いこと尽くしのわさびが、静岡大学の研究チームによって、ピロリ菌の除菌にも効果があると証明されました。
静岡大学を中心とした実験では、ピロリ菌に感染したネズミの胃粘膜の変化を観察しました。そのネズミの胃粘膜にある出血と障害の値は、共に高値を示めしています。
そこにわさびを投与したところ、両方の数値が低下していきました。これはわさびが胃粘膜傷害を抑制しているということです。
さらにピロリ菌に感染せずに、ストレスを負荷して、胃粘膜が荒れているネズミでも、わさびで胃粘膜傷害が抑制されたことを確認しています。
現在、胃がんや胃潰瘍の原因はストレスとピロリ菌だとされています。そのため、ストレスの緩和とピロリ菌の除菌が最大の予防策です。
その中でわさびは、ピロリ菌で傷ついた胃粘膜障害を抑制すると同時に、ストレスにで誘発する消化器系の障害に対しても抑制効果を発揮します。これが今までの食品との大きな違いです。
わさびでピロリ菌の数を減らして、胃粘膜の傷害も抑制、最高の治療環境が整ったところで投薬すれば、除菌率は確実にアップするでしょう。
もし、日常生活でわさびを摂り続けるのが大変なら、ピロリ菌の除菌薬にわさび成分の含まれた内服薬が追加されるかもしれません。
胃腸に優しい食品一覧