私たちの周りには無数の細菌がいます。無数の細菌は人体に害を及ぼすものもあれば、人間にとって有益な働きをするものもあります。
乳酸菌は炭水化物などの糖から乳酸などの酸を作り出す菌の総称で、人間にとって健康上必要な細菌です。
乳酸菌も数種類あり、比較的有名な菌にビフィズス菌がありますが、ビフィズス菌はビフィズス菌属に属している菌で、人間の腸内に潜んでいて数々の有用な働きをする善玉菌です。
一方、ピロリ菌の除菌に高い期待ができる乳酸菌LG21はビフィズス菌属ではなく、ラクトバシルス属に属している乳酸菌になります。ラクトバシルス属の仲間にはブルガリア菌やカゼイ菌があります。
これら乳酸菌のいくつかがピロリ菌を排除できる理由には、単純にピロリ菌は胃酸に強くても乳酸菌の出す乳酸には弱いためです。
また、乳酸菌が増えるとピロリ菌の繁殖に必要な栄養と住居空間を奪っていくことも、ピロリ菌が死滅していく理由になります。
LG21は東海大学医学部の古賀教授の研究グループ、明治乳業、わかもと製薬の協力で製品化された新しい菌種です。
LG21はラクトバシルス属に属している乳酸菌の1つですが、似たような菌であれば、LG21ではなくてもピロリ菌を除する効果があります。
ただ、LG21は数ある乳酸菌の中から選ばれ、ヨーグルトを媒介にした健康食品として記録的な売上を挙げてきました。
ピロリ菌の除菌に最も適している乳酸菌がLG21である理由は下記になります。
低栄養条件下での高い増殖力があり、栄養の少ない胃の中でもしっかりと乳酸を生かすことができます。
乳酸菌生産量が多く、ピロリ菌に対して優れた殺菌作用の持つ乳酸菌をたくさん作ることができます。
胃の中の上皮細胞への接着力が優れているため、すぐに消化されずに胃の中に住み続けるピロリ菌と同等の存在で居続けます。
強酸性環境の胃の中で生存可能なピロリ菌よりも、耐酸性に優れていて胃酸に強いです。
人が食べても安全で健康に良い乳酸菌のため、薬とは違って副作用がないことや抗体がありません。
これらの特性を調べるために古賀教授の研究グループは、200種類のラクトバシルス属に属している乳酸菌を対象に実験を行いました。
実験内容はph3での増殖性試験、混合培養によるピロリ菌増殖抑制試験、胃由来培養細胞に対する付着性試験、人工胃液耐性試験、ヨーグルト適正試験になります。
繰り返し行われた試験の結果、最も優秀だった乳酸菌が「Lactobacillus Gasseri OLL2716」で、この学術的名称の頭文字をとって「LG21」と略されました。
LG21は現在ではピロリ菌退治のエリート乳酸菌としてヨーグルトに含まれ、私たちの体内への摂取が可能になっています。
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