内視鏡を使ったピロリ菌の検査は3種類にわかれています。以前はピロリ菌そのものの存在を内視鏡で検出方法と、血液などで産生された抗体の量を測定する方法が有名でした。
現在はピロリ菌の特徴であるウレアーゼの酵素の活性度を測定します。これは「迅速ウレアーゼ試験」と呼ばれ、尿素とpH指示薬が混入された検査試薬内に胃生検組織を入れる検査方法です。
検査試薬内には尿素とpH支持薬が含まれています。胃生検組織中にピロリ菌が存在する場合には、ピロリ菌が有するウレアーゼにより尿素が炭酸ガスとアンモニアに分解されて、アンモニアが発生します。
アンモニアによる検査試薬のpHの上昇の有無でアルカリ性への変化を色調で観察し、ピロリ菌の有無を間接的に判別します。
比較的安価で迅速性に優れており、培養法に劣らぬ高い特異性を有しています。何よりも胃潰瘍や胃炎、胃癌といった他の胃の病気の診断と同時に実施できるという効率性があります。
ただし、採取できなかったり、ピロリ菌を除菌した後は偽陰性が疑われることがあります。
培養法は胃生検組織の切片からの菌の分離して、培養することでピロリ菌の存在を確認する検査です。
長所はピロリ菌を直接入手できる点であり、遺伝子診断などの他の検査に利用することができます。
欠点は培養には5日~7日を要する点で、他の検査よりも時間を要します。ピロリ菌が存在するのに採取できない可能性も否めません。
一方、組織鏡検法は培養法のように搾取するのではなく、胃内壁などの組織切片をHE(ヘマトキシリン-エオジン)染色、あるいはギムザ染色により染色し、顕微鏡で様子を観察する検査です。
直接、観察することでピロリ菌の存在を診断します。顕微鏡を使うのでピロリ菌以外の菌の発見につながります。
また、培養不能でウレアーゼ活性も持たない球状菌でも診断できる長所があります。
ただ、ピロリ菌はそれらに該当しませんし、組織鏡検法は手間がかかり、死菌と生菌の区別がつかないので、優先して検査することはおすすめできません。
内視鏡なしの尿素呼気検査
胃肉腫